当社の理念
1. 新しい発想に基づく認知症予防
高齢化が進むとともに認知症の患者数は増加してきています。特に、もっとも頻度の高いアルツハイマー型認知症(AD)は、発症してしまってからでは、治療することが困難です。その理由は、発症の時点で、脳内にはアミロイドβの塊が増えて、さらに神経原線維変化というタウタンパク質からなる異常凝集物が広く神経細胞内にたまり、神経細胞同士の連絡が著しく障害されているからです。このような状態を元に戻すことは困難といえます。AD認知症に先立って、軽度の認知機能障害が起きている段階では、すでにアミロイドβはかなり溜まっていますが、まだタウの異常は軽度にとどまっています。したがって、この段階でなら手の打ちようがあるわけです。この段階を、ADを背景とする軽度認知障害(MCI due to AD)とよびます。
では、アミロイドβから異常タウが広がるメカニズムはどうなっているのでしょうか? 最近の研究から、その二つをつなぐのは、アミロイドβオリゴマーという低分子量の集合体であることがわかってきました。そこで、このオリゴマーを標的として、新しい治療法が開発されつつあります。しかし、現在開発されているものは、できたオリゴマーを特異抗体により取り除くとか、凝集を抑えるというものに限られています。私たちは、オリゴマーの毒性そのものを低減することで、病態の進行を抑えることができるのではないかと考えています。
2. 社名の由来
ユピアークの「ユ」は理由の「由」すなわち合理的であるということ、また「優」の優しさを意味しています。「ピ」は「パイオニア」の「pi」であり、革新性を重んじるという意味が込められています。すなわち、当社の社名は、革新的で、しっかりとした理論に基づいた、人に優しい製品を開発することを通じて、社会に貢献していくという当社の理念を表しています。
代表者の研究業績はコチラ